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日本酒とは?本来香り豊かなお酒が臭いといわれる「清酒」の歴史と基礎

日本酒とは「主に米と水を原料としてつくられた醸造酒」のことを差し、一般的に飲まれているのは酒税法で定められた「清酒」と呼ばれているお酒です。

この酒税法を守っていれば「清酒」を名乗ることができるため、水と醸造アルコールを大量に足した安価なものが世の中に流通し私たちの知る悪いイメージをもたせる日本酒が多く存在しました。

まずは日本酒の歴史と味や風味に対する勘違いなどをご紹介。
最後に失敗しない日本酒の最低限の選び方をお教えします!

日本酒は弥生時代が始まりといわれている

日本酒の始まりは、稲作とともにはじまった弥生時代だと考えられています。

当時の日本酒は、農耕祭や収穫に対する感謝を示す「神へのお供え物」として使われていました。お供え物として使われたのちに捨てずに飲んでいたこともあり、今のように澄んだおいしいお酒ではなかったようです。女性の唾液で発酵させて作っていたなんてお話も。

現在の伝統的な製造方法は江戸時代から

江戸時代から本格的な蔵造りが始まります。この頃から「火入れ」「活性炭素ろ過」が一般的になり「三段仕込み」「寒造り」が定着化されます。そして杜氏制度が確立されました。明治に入ると「一升瓶」が登場します。

戦前の米不足から尾を引く 香りや味に対するネガティブな勘違い

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一般的な日本酒のイメージは、「悪酔い」や「二日酔い」、「甘ったるい」「くさい」などの声をよく聞きます。しかし、本来の日本酒は悪酔いせず、体にもいい効果が。(飲み過ぎたらダメ!)

なぜ、日本酒はこんなにも勘違いされているのか?

理由としてはシンプルで、一般に多く流通していた日本酒は美味しくなかったのです。

美味しくない日本酒が広まった背景には戦争が大きく影響しています。
昭和14年に米の統制が始まり精米が制限されてしまいます。その影響から酒類が配給制になり市場から一旦姿を消します。

そして戦後の高度成長期に、品質を落として少量の材料から大量製造された酒が出回りました。それが「三倍増醸酒」です。酒税法改定の年である昭和37年の頃でした。

この三倍増醸酒は、もろみに清酒と同濃度に水で希釈した醸造アルコールを入れ、糖類、酸味料、グルタミン酸ソーダ味などで調整されます。味も風味もよろしくありません。

安く手軽に味わえる反面、美味しくないイメージを広めてしまいました。
※水と醸造アルコールは絶対悪ではありません。これらで割られてない日本酒原酒はとても度数が高くなってしまいます。

一般的に飲まれている日本酒は「清酒」

一般的に販売されている日本酒の中で、日本人に親しみをもって飲まれているのは「清酒」と呼ばれています。

酒税法で定められた「清酒」の特徴

  1. 米、米麹、水を原料として発酵させて、こしたものでアルコール度数が22%以下
  2. 米、米麹、水及び醸造アルコールを原料として発酵させ、こしたものでアルコール度数が22%以下

米に含まれるでんぷんを米麹(カビの一種)で糖に変え、それを酵母で発酵させることでアルコールにしたものです。酒税法でアルコール度数22%以下のものを清酒と呼ぶように定められています。
※増量や品質調整、アルコール度数の調節のために醸造アルコールを添加する場合もある。
 醸造アルコールを入れるから味が落ちるわけではない。

「清酒」だけが日本酒ではない!
「どぶろく」「濁り酒」「原酒」など、清酒に含まれない日本酒もあります。おいしいよ!

環境や素材、そして酒造の数だけ楽しみがある

日本酒は蔵(お酒を作るところ)によって味や魅力を持っています。

製法や作り手が違うのはもちろんですが、水や米の産地によっても様々な味わいを生み出し、麹や酵母も何種類もあるため、蔵ごとで十人十色のものを作り出すことができるのです。その組み合わせの1つ1つが全国の蔵本の味となっています。
※現在2015年度で1,563蔵あり、1,818銘柄もの味があります。

名称も普通種からはじまり純米酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒、吟醸酒、大吟醸酒、本醸造など多様です。
これらは製造方法や原料で名称が変わり、名称だけでなく味わいや香りにも大きく影響を及ぼしています。
純米などの表記を「特定名称」と呼びます。詳しくは「自分好みの日本酒を探そう!特定名称や精米歩合でわかる味の見分け方」をご覧ください。

日本酒の命ともいえる米は中心に近づくほどにうまみ成分の強いでんぷんを持ち、米の周囲を削ります。米を削れば削るだけ技術を必要とし値段があがりますが、おいしく味わい深い酒となります。
この日本酒に使われるお米は「酒米」と呼ばれる品種を使用しています。中にはもち米で作る蔵元さんもいらっしゃいます。

最後に美味しい日本酒を見つけるためのヒントを伝授

日本には千を超える日本酒があり、すべての味を飲み比べするのは非常に困難です。
しかし美味しい日本酒を簡単に見つけるひとつの方法があります。

それは「吟醸」という名称が入っているものを選ぶことです。
「吟醸」であれば必ず美味しいとは限りませんが、まず品質が低いお酒は出てきません。

もし同じ銘柄で「純米」、「純米でない」ものがあれば飲み比べてみましょう。味の広がりの違いを感じれるはずです。
※日本酒の美味しさは最終的に個人の好みになります。

一度低迷化した日本酒は蔵元の試行錯誤でさまざまな試みが行われている。
日本酒スパークリングや日本酒梅酒などもあります。美味しいですよ。
様々な味やブームを作ろうとしている今が日本酒界を学ぶ絶好のチャンスです!

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