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唎酒師から学ぶ4つのタイプ!香りや味わいで日本酒を探す方法

先日雪だるまを作ったてぃなです。体の芯まで冷えてくるこんな季節は鍋でぬくぬくしたいです。(2015年2月 現在)
そして鍋には「日本酒」!!熱燗にすることで強調されたお酒の香りが部屋を暖かくする気がします。

今回は日本酒の”香り”と”味”について学びたいと思います。味と香りがわかるように日本酒は4つのタイプに分類されています。

まずは前回のおさらい。特定名称による分類でもわかる

特定名称 精米歩合 添加
純米酒 70%程度
純米吟醸酒 60%程度
純米大吟醸酒

50%〜

吟醸酒 60%程度 水・醸造アルコール
大吟醸酒 50%〜 水・醸造アルコール
本醸造酒 70%程度 水・醸造アルコール

前回の記事「自分好みの日本酒を探そう!特定名称や精米歩合でわかる味の見分け方」でも上の図のような説明をしました。それは”純米”が付いているかいないかでわかるというもの。純米付きが香り高く濃厚、そしてついていないものは辛口の淡麗な口当たりというザックリとしたものでした。

一口に辛めのもの・甘めのものがいいといっても日本酒はバリエーションが広く、さわやかな香りのする辛口、うまみが強くてふくよかな甘口、すっきりとした辛口など、日本酒を表す言葉はいろいろあるがあいまいな表現なものが多いです

そこで「唎酒師(ききさけし)」が分けている4つのタイプの出番です。

唎酒師(ききさけし)とは?

「日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)」が定めている資格です。主に飲食店従事者 / 酒類・飲食小売店 / 卸売業従事者 / 旅行業従事者などが取得されますが日本酒愛好家の方々も取得されています。

飲み手の好みやご要望を察知し、日本酒とその楽しみ方を提供出来るプロフェッショナル!それが唎酒師です。
日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)http://www.ssi-w.com/?page_id=19 

唎酒師が分ける4つのタイプ

香りと味わいで分ける日本酒の4タイプ
  • 熟酒:香り高く、濃い目の味でとろみがある
  • 薫酒:香り高く、フルーティー
  • 醇酒:米の旨味が強く、温度によって味が楽しめる
  • 爽酒:爽やかな口あたり

日本酒の風味や香りはこのように4タイプに分類することができます。
順に各タイプの説明をしていきたいと思います!

 

熟酒(じゅくしゅ)」香り高く、濃い目の味でとろみがある

熟酒とは、熟成した奥深い香りと、重厚なうまみをもつ日本酒のことで、チョコレートやシナモンといったスパイス類の香りで口当たりはとろりとしたまろやかなものが多い。数年以上寝かした古酒や秘蔵酒に多い。

日本酒の長期熟成酒がこれにあたる。

長期熟成酒は熟成日本酒特有の芳醇な香り、重厚な味わい。ドライフルーツやアーモンド、バターやシナモンと表現されることが多く、好みは分かれる。

薫酒(くんしゅ)」香り高く、フルーティー

薫酒とは、香りが高くひろがり綺麗な味わいをもつ日本酒のことで、リンゴやバナナなどの果物、梅などの花の香り、いわゆる「吟醸香」と呼ばれる香りが特徴でバジルやミントといったハーブのような香りもある。雑味のすくない綺麗な味淡いで後口がさらりとしている。精米歩合の低い吟醸酒や大吟醸酒に多い。

日本酒では上記してある通り大吟醸酒、吟醸酒が代表的。

果物のような香りと、軽快でフルーティーな味わい。リンゴやメロンのような香りも。米の良い部分のみ使用してるいので、他に比べるとちょっと値段がする。

醇酒(じゅんしゅ)」米の旨味が強く、温度によって味が楽しめる

醇酒とは、米の旨味の生きた食中酒向きの酒だ。餅や穀物の香りのすることが多く、甘みと酸味、ふくよかな旨味が一体となっていて飲用温度をかえると様々な味わいになる。

日本酒では純米酒があたる。

米のふくよかな香り、コクのある味わい。炊きたてご飯のような香りを楽しめる。

爽酒(そうしゅ)」爽やかな口あたり

爽酒とは、ミネラル感あふれるフレッシュな飲み口の日本酒のことで、さわやかな香りが特徴である。穀物を思わせる香りや味わいは少なく飲み口は清涼感のあるものが多い。

日本酒の名称の中では本醸造酒生酒にあたる。

みずみずしい香り、シンプルかつ爽やかな味わい。飲みやすいと感じる人も多いが慣れないとアルコールの匂いがすることもある。
生酒という酒が登場しましたが、それはまた次の機会に説明します。 

最後に各日本酒のタイプの割り振り図をご紹介

大吟醸などの味や香りを知りたい方は以下の図を参照して下さい。
酒造によっては異なる場合もありますので大まかな参考としてご利用ください!

日本酒の4タイプ分布

いかがでしたでしょうか。

この4タイプそれぞれに、合わせやすい料理や適温・適した酒器があります。それはまた後日記事にしたいと思います。
以上を参考にして自分の好きな日本酒選びを楽しんでくださいね!

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